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2005.10.23 Sunday
民俗学というほどの話ではないのですが、大坂峠の話を少々。大坂峠は、徳島県板野町から鳴門市北灘町を通り、香川県東かがわ市へ抜ける峠です。
徳島三大峠の一つで、源義経が屋島の合戦に赴く際、平家の裏をかくために通った峠として有名です。
大坂峠に程近い三番札所の金泉寺にある立看板には、義経大坂峠行軍や屋島の合戦の話が書かれています。
近くへ行ったときには是非どうぞ。
屋島の合戦といえば、那須与一の “扇の的” でも有名ですね。
色々と逸話の多い場所なのです。
舗装された現代でもかなり険しい峠なのですが、当時は獣道に近いような道だったはずで、平家の方もまさか義経が険しい山越えを進軍コースに選ぶとは思わなかったのでしょう。
結果、不意を打たれた平家は屋島の合戦で敗退し、最終決戦の場である壇ノ浦へと逃れるわけです。
壇ノ浦でも敗れた平家の一部(二位尼、安徳天皇など)は海へ身を投げ、また一部は落人として各地の山間部などへ逃れました。
ここで平家の落人伝説が生まれるわけです。
徳島県の祖谷も、そんな平家の落人村の一つと言われています。
大坂峠を開通させるにあたり、多くの工人が亡くなったとかいう話があり、それを裏付けるかのように大坂峠の道路わきには苔むした無縁仏や地蔵尊が、たくさん残っています。
工人が亡くなったかどうかはともかく、無縁仏や地蔵尊が多いのは、峠=境界だからでしょう。
峠や切通しなどは、昔から葬送の場でした。
切通しとしては、鎌倉などが有名ですね。
また、姥捨ての習俗があったとの話も小耳に挟んだことがあります。
これは真偽のほどは定かではありませんが、あったとしても不思議ではありません。
ついでと言ってはなんですが、大坂峠は徳島随一の心霊スポットとしても有名です(笑)
人の乗っていない車が後ろから追いかけてくるとか、血みどろのバイクが走ってくるとか、カーブミラーに写ったおじいさんが追いかけてくるとか(怖っ!)
俺も免許を取って間もない頃、ここを走っていて聞こえるはずの無い声を聞いたことがあります。
閉め切った車の中、俺一人しか乗っていないのに、すぐ耳元で「まってくれ」と。
普段は幽霊なんて怖くない(存在を否定しているわけではない)と思っている俺でも、さすがにこのときばかりは怖かったですね。
今昔物語集風に言えば、“頭の毛が太る” 感じです(笑)
徳島県側から上がっていくと、途中で “馬酔木(あせび)公園” へと通じる脇道があり、その途中は無縁仏や地蔵尊だらけで、夜に行くとなかなかに気味が悪い雰囲気ではあります。
付近では過去に心中事件も何回かあったそうですし。
でも、晴れた昼間に展望台から見渡す景色は絶景です。
写真も何枚か撮ってきたので、そのうちUPします。
まぁ、心霊云々は置いておくとして、自然の豊かな美しい場所です。
日本猿や猪、狸に出会うこともあるかもしれません。
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