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境界の話
2004.10.06 Wednesday
先日書いた “うぶめ” の話の中で、“うぶめ” は境界に出現する、ということを書きました。
橋、辻、川を例として挙げましたが、境界はもっと身近にもあります。

家の中を見渡してみてください。
最もわかりやすいのが玄関です。
玄関はウチとソトとの境です。
開けた社会と閉じた社会の境界線であり、屋内にもかかわらず履物を履く特別な場所です。
また、敷居や風呂、トイレもそうです。
よく “敷居をまたぐ” とか “敷居を踏んではいけない” といいますね。
これは敷居が境界だからであり、特異な場所だからです。
風呂は、普段着ている服などを脱ぎ、無防備になってから入る場所です。
これも生活の中の特異点というわけで、境界に含まれます。
「普段から全裸で過ごしてる」という人がいるかもしれませんが、そんな人のことは知ったこっちゃありません、はい。
トイレは御不浄などとも呼ばれ、狭いスペースにて無防備な姿で用を足す、という部分が特異点ですね。
昔は汲み取り式が多かったので、今以上に生活の中での境界性は高かったでしょう。
真っ暗な空間が尻の下にある、と考えるだけで怖いもんです。

何かと何かの丁度真ん中の曖昧な部分、または特異点が境界です。
“曖昧” というのがキーワードですね。

さて、妖怪とは概念の存在ですが、これがまた非常に曖昧模糊としています。
暗い夜道を歩いていて、誰かに袖を掴まれたような気がして振り向くと誰もいない。
所謂 “袖引き小僧” ですが、これは “得体の知れないものに袖を引かれた” という概念です。
実際に袖を引っ張る小僧の妖怪がいるわけではありません。
突風に巻かれて、気がつけば身体に切り傷ができていた、という現象を “鎌鼬” といいますが、鎌を持った鼬がウロウロしてるわけでもありません。
あくまで概念であり、実体は無い。
それなのにイメージはある、という曖昧さ。

“うぶめ” はお産で亡くなった女性の妄執、という概念がイメージとして妖怪になったものです。
実際に存在するわけではありませんし、人間の魂でもないのであの世へ行くわけでもありません(俺があの世の存在を信じるかどうかは、また別の話ですよ。念のため)
つまり、現界(この世)と幽界(あの世)のどちらにも属さない、あるいは属すことのできない存在は、境界という第三の狭間の世界に集まり彷徨っているわけです。
曖昧な存在は曖昧な世界に。
なんだか背筋がゾッとしませんか(笑)

民俗学 :: comments (5) :: trackbacks (0)
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Comments
icon きりえ :: 2004/10/07 12:10 AM
面白いね、境界の話。私も興味が尽きないです。自分なりに考えてみたところ時間もあてはまるのだろうか、とか。昼と夜とでは世界が違う気もするし。
icon とーま :: 2004/10/07 04:08 PM
そう、時間も当てはまります。例えば逢魔ヶ時や丑の刻です。
逢魔ヶ時は昼と夜の境といえるでしょう。
この時間は色々と奇妙な出来事に遭遇したり、幻覚を見たり、現実的なことでいえば事故が多発したりもします。
丑の刻については…うーん、どういう解釈をすればいいのかイマイチわかりませんが、“真夜中” というのがポイントなのかもしれません。
ついでにいえば、月の満ち欠けも境界に当てはまる、と言えなくはなさそうですね。
icon きりえ :: 2004/10/07 05:20 PM
なるほど、月ですか。そういわれてみたらそうかも。西洋におけるライカンスロープ(獣人化現象)の伝承も月をキーポイントのひとつだしね。
物語で一番頻繁に使われる境界っていえば鏡だけど、大抵ありえないものが映る・見えるというのがお約束ですね。境界のミソなのかしらねえ。
icon きりえ :: 2004/10/07 05:23 PM
なんか「月を、キーポイントです」みたいな某ゲームを彷彿とさせる記述ミスをしていますが気にしないでください(ぉ
icon とーま :: 2004/10/13 01:00 PM
まぁ、月関連は俺の勝手な想像、というかこじつけに過ぎないかもしれないのでアレですが、鏡というのは確かに境界性の強いものですね。
4:44:44の鏡を見ると起こる怪、合わせ鏡の怪、紫鏡など、鏡に関する怪奇現象は多いですが、これはやはり鏡の中の世界=異界であり、その接点(境界)が鏡である、という概念が根底にあるのでは、と考えます。
例えばドッペルゲンガーなんかは、そういう概念から派生して生まれたものの一つなのかもしれません。
…またこじつけの域に入っていった気が…(笑)
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