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2008.01.07 Monday
はい、本日は映画『魍魎の匣』、主に内容について書きます。多少なりともネタバレを含みます。
観る予定がある人は、読まない方がいいかもしれません。
一言で言わせていただくと、「勿体無い」といった感じ。
良いシーンもそれなりにあったんですが、中途半端過ぎるんですなぁ。
この映画、原作では重要だった部分を端折っているわりには、どうでもいいコントのようなシーンを入れたり、妙に間延びした部分があったりで、何ともいただけない。
京極堂が寺田兵衛と戦う、原作では一番痛快なところが、思いっきり端折られていて拍子抜けしました。
頼子が犯した罪を無かったことにしたのも良くないし、久保が単なる狂人になってしまっているのも面白くないです。
昨日書いたように、木場の扱いがぞんざいなのもいけません。
原作では殆どメインを張っているキャラなのにね。
あと、敦子が出しゃばりすぎて鳥口が馬鹿にしか見えないのは、何とかならなかったんでしょうか。
更に言えば、原作では完全に傍観者でしかなかった美馬坂が、映画では普通に犯罪者となってしまっているのが最悪です。
ただの科学者だったから意味があったのに……。
おかげで物語が薄っぺらなんですな。
勿論、あの厚さの本を、そのまま映像化するのは無理です。
それでも、端折っていい部分と駄目な部分くらいは分かりそうなもの。
非常に残念でした。
映像に関する部分では、良いところも少々ありました。
特に切断された四肢などは、リアリティがありましたね。
達磨状態の頼子が動くシーンも良かった。
何か、こんな風に書くと、俺が変な人みたいだな。
逆に映像における悪いところ。
中国ロケなのがバレバレです。
箱館が普通に工場っぽくてチープ(CG丸出しだしねぇ)
箱館での久保が、これまたチープすぎる。
特撮映画のようでした。
あと、最後の加菜子のシーンね。
これも駄目だった。
書いたらキリがないので、これくらいにしますが、原作が好きで、原作にある程度忠実なものを望んでいる人には、全くもってオススメできない映画です。
原作を読んだ上で、しかし原作のことを忘れ、映画そのものを楽しめる人であれば、それなりに面白いと思います。
原作を読んでいない人には意味がわからないと思います。
あ、映画はともかく、パンフレットだけは買いです。
なかなか読み応えがあります。
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