ETARETA研究ページ

ETARETA研究ページ（研究というほどのものではありませんが…）

■更新履歴

2008年1月4日
文章の部分的な修正。
表を少し見やすくしました。

2007年6月1日
江川氏を研究員としてお迎えしました。
送っていただいた貴重なデータを、当研究ページに反映しました。
他、記事を一部書き直しました。

■シリアルナンバーとスペック

以下の表は、ネット上で集めたサンプルをシリアルナンバー順に並べたものです（随時追加予定）
お持ちのETARETAをネット上で公開していらっしゃる方は、ここに番号が挙がっているかもしれません。

	巻き上げノブ装飾	シリアルナンバー	レンズ型式	搭載シャッター	シャッター銘板	備　考
1	王冠型	10034	Etar I	ETAXA	真鍮板
2	王冠型	11767	Etar II	不明	不明	銘板欠落
3	王冠型	14001	Etar III	ETAXA		江川研究員所持品
4	王冠型	14183	Etar III	ETAXA		海外オークションナンバーの位置が14001と23890の中間
5	王冠型	15060	Etar III	ETAXA	真鍮板	ナンバーが14001と同じ位置
6	王冠型	16025	Etar III	ETAXA		ナンバーが14001と同じ位置
7	王冠型	17894	Etar III	ETAXA		ナンバーが14001と同じ位置
8	王冠型	18613	Etar IV	ETAXA	真鍮板
9	王冠型	19185	Etar IV	不明	不明
10	王冠型	19630	Etar III	ETAXA	真鍮板
11	王冠型	22103	Etar IV	ETAXA
12	王冠型	22293	Etar IV	ETAXA	真鍮板
13	王冠型	22803	Etar IV	ETAXA
14	王冠型	22917	Etar IV	ETAXA	真鍮板
15	王冠型	23281	Etar IV	ETAXA	真鍮板
16	王冠型	23890	Etar IV	ETAXA		江川研究員所持品
17	王冠型	24070	Etar IV	ETAXA	真鍮I板
18	王冠型	24190	Etar IV	ETAXA
19	無地型	25247				eBay
20	無地型	25763	Etar IV	ETAXA	真鍮板
21	型不明	26337	Etar III
22	無地型	28031	Etar III	ETAXA	真鍮板
23	革貼型	30616	Etar III	ETAXA		海外オークション
24	革貼型	32907	Etar III	ETAXA		江川研究員所持品　大ノブ（珍品）
25	革貼型	35695	Etar III	ETAXA	黒板
26	革貼型	36560	Etar III	ETAXA	黒板
27	革貼型	36707	Etar III	CHRONTAX	黒板
28	型不明	37965				eBay
29	革貼型	38152	Etar III	ETAXA
30	革貼型	38243	Etar III	ETAXA
31	革貼型	38616	Etar III	ETAXA	黒板
32	革貼型	40503	Etar III	ETAXA	黒板
33	革貼型	41389	Etar IV	ETAXA	真鍮板
34	革貼型	41778	Etar III	ETAXA
35	革貼型	42043	Etar III	ETAXA	黒板
36	革貼型	42111	Etar III	ETAXA
37	革貼型	42234	Etar III	ETAXA	黒板	Meopta HP のもの　（1947-1948）
38	革貼型	43287	Etar III	ETAXA	黒板
39	革貼型	43832	Etar III	ETAXA		海外オークション
40	革貼型	45114	Etar III	ETAXA	黒板
41	革貼型	46056	Etar III	ETAXA	黒板
42	革貼型	46343	Etar III	ETAXA	黒板
43	革貼型	46651	Etar III	ETAXA
44	革貼型	47213	Etar III	ETAXA
45	革貼型	47778	Etar III	ETAXA	黒板
46	革貼型	49336	Etar III	ETAXA	黒板	eBay
47	革貼型	49492	Etar III	PRONTOR
48	革貼型	50257	Etar II	ETAXA	真鍮板
49	革貼型	50280	Etar III	COMPUR	無し	ノブの革は剥がれている
50	革貼型	50592	Etar III			eBay　（1950-1955）

■現段階で資料から読み取れること

江川研究員よりいただいたデータによって、サンプルが充実致しました。
巻き上げノブ装飾形状が、王冠型（etaマーク入り）→無地型→革貼型と変わっていったのは間違いなさそうです。
レンズの型式は今のところ、18613番→25763番までがEtar IVになるようですね。
個人的に、その間に混じっている19630番のEtar IIIは、いわゆるニコイチなのでは……という仮説を立てています。
41389番のEtar IV、および50257番のEtar IIも、同じ理由によるものではないかと考えています。
41389番と50257番は、シャッター銘板も他の黒板に混じって真鍮板ですから、恐らく間違いないでしょう。
つまり、シャッター銘板の色で、大雑把に前期型（真鍮）と後期型（黒）に分けられるということです。
江川研究員からいただいたデータで新しく分かったのですが、ナンバー彫刻の位置が微妙に違うものがあるようです。
これに関しては、もう少しサンプルを集める必要がありそうです。

■製造会社の謎

王冠型のノブについているロゴには、ETAという文字が見えます。
ETARETAを紹介するサイトの大半は、これをメーカー名としていますね。
しかし、一部にはDRUOPTA製であると主張する人もいます。
一体どちらが正しいのでしょう。
（現状、ETAでほぼ間違いないとは思います）
ここで注目すべきは、27番のETARETAです。
他と違い、シャッターがCHRONTAXになっています。
CHRONTAXは、DORUOPTAのVEGAというカメラに搭載されているものです。
このシャッターが他のカメラに搭載されているのは、9番のETARETA以外に見たことがありません。
それだけではなく、VEGAにはETAXAシャッターとEtarレンズが搭載されているものがあります。
ということは、少なくともお互いの会社は部品を相互供給しあう関係だったことになります。
これはあくまで推論ですが、ETAはDRUOPTAの下請け的な会社だったのかも。
それを言うなら、ETAもDRUOPTAもMEOPTAの傘下だったのではないか、とも考えられます。
MEOPTAのサイトにETARETAが掲載されている点からしても、その線が無いとは断言できません。
チェコ語が読めればいいんですが……。

■お願い

ETARETAをお持ちで、当研究に協力しても良いという方。
ノブの装飾形状、シリアルNo、レンズ型式、搭載シャッター、およびシャッター銘版の色をメールにて教えてください。
もし可能であれば正面からの写真など添付していただけると助かります。
メールはこちらからお願いします。